2025.07.01理美容

育てることで、自分も育つ──美容師として“教えること”から見えてきた3つのこと

美容師としてキャリアを積んでいくと、いつか必ずぶつかるのが「教育する側」になるという壁。
それまでは教えられる側だったのに、気づけば後輩やアシスタントに教える立場になっている。

「どう教えたらいいんだろう?」
「伝えたはずなのに、なぜか伝わっていない」

そんな戸惑いを感じたことのある美容師さんも多いのではないでしょうか。
今回のRoot4Beautyブログでは、「教えること」と向き合うなかで見えてきた気づきについて、深掘りしていきます。


教えることは“正解を渡すこと”じゃない

アシスタント時代、僕たちは「教えてもらう側」として、必死に技術や考え方を吸収してきました。
でも、いざ自分が教える側になったとき、最初に感じたのは想像以上の“難しさ”。

丁寧に説明したはずなのに、実際には違う形で伝わっていたり、
こちらが期待するようには動いてくれなかったり…。

そんなとき、気づいたんです。

「教える=正解をそのまま渡すこと」ではなく、
「相手の立場に立って、理解の土台を一緒に作ること」なんだと。

バックグラウンドも感じ方も理解のスピードも違う相手に、ただ正解を押しつけるだけでは響かない。
その人の“今の地点”に立って考え、伝えることが必要なんです。


「わかる」にも段階がある

技術を教える時、例えばブロッキングやドライの順番。
一見簡単そうに見える動作でも、「なぜそうするのか?」が腑に落ちるまでにはステップがあります。

・まずは見て、真似てみる
・次に「なんでそうするのか?」を理解する
・そして最終的に、自分の中で再現・応用ができるようになる

このプロセスを飛ばして「ちゃんとやってよ」と言っても、本人の中で咀嚼できていなければ身にはなりません。
だからこそ、教える側の根気と“理解の深さを見守る力”が問われるのだと思います。

教育は、「結果」ではなく「過程」にこそ価値がある。
この視点を持つことで、相手との関係性も、育成の成果も大きく変わっていきます。


教えることで、むしろ自分が育っていく

そして最も強く感じているのがこれ。

教えることで、自分の理解や技術が再構築されていく。

「なぜ自分はそれをやっているのか?」
「どうすればもっと伝わりやすくなるのか?」

この問いを何度も繰り返すうちに、自分の中の“なんとなくやっていたこと”が明確になっていく。

教えるという行為は、ある意味で自分の仕事への“内省”でもある。

自分が無意識にやっていたことを言語化することで、技術が一段深く身につき、
同時に「もっとこうしていこう」という改善点にも気づけるようになる。

美容師としての成長は、技術だけでなく「伝える力」「関係を築く力」にも支えられていると実感します。


Root4Beautyは、教育のリアルも共有できる場

こうした“教育の難しさ”や“気づき”って、意外とSNSでは話しづらいテーマだったりしませんか?

Root4Beautyは、美容師同士だけが集まるクローズドな空間だからこそ、
「うちではこうしてるよ」「これってみんなどうしてる?」という現場の声が飛び交っています。

・教育の工夫
・伝え方の失敗談
・教えながら感じた自分の変化

そういう“美容師としてのリアルな知見”を、気軽に話せる場所です。

教育に悩んでいる方、成長のヒントを探している方、
ぜひRoot4Beautyで一緒に考え、共有しながら育っていきましょう。


まとめ:教えることは、自分を育てるプロセスでもある

教育って、正直しんどい時もあります。
でもそのぶん、得られるものも大きい。

教えたからこそ見える景色、伝えたからこそ強くなる自分。
それを繰り返す中で、教えることは「自分も育てること」だと実感できるようになります。

美容師として誰かを育てる立場になった時、
「何をどう伝えるか」以上に、
「どんな姿勢で向き合うか」が問われる。

今日のこの記事が、少しでもあなたの育成や教育のヒントになれば嬉しいです。

Root4Beautyで、ぜひあなたの教育エピソードも聞かせてください。
あなたの一言が、誰かの背中をそっと押すかもしれません。


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