2025.05.26理美容
教えることは、自分を育てること──世代の違いに気づかされた成長のチャンス

こんにちは!
今回は、美容室という現場で僕が体験した「教育」にまつわる気づきについて書いてみようと思います。
教育、というとちょっと偉そうに聞こえるかもしれませんね。
でも、実際に人を育てようとする中で、自分が思ってもいなかったほど多くのことを学んだ──そんな経験がありました。
年齢差から始まった、気づきの連続
以前、僕が勤めていたサロンで、新卒で入ってきた男性スタッフを育てる機会がありました。
彼との年齢差はなかなかのもので、「自分の息子でもおかしくないかも」と思ったくらい(笑)
今の美容業界では、こうした年齢差を超えて一緒に働くことも、もはや珍しくありません。
だけど実際に向き合ってみると、年齢だけじゃなく、考え方も感覚も、日々使っているツールもまったく違う。
いわゆる“Z世代”という言葉を体感したのは、まさにこのときだったと思います。
自分の「成功体験」が正解とは限らない
僕たち指導する立場って、どうしても自分のやってきた道に自信があります。
その道を通ってきたからこそ今があるし、それを伝えるのが教育だと思ってしまう。
でも、ある日ふと気づいたんです。
「彼は、僕の“正解”をなぞりたいんじゃなくて、“自分らしい答え”を見つけようとしているんだ」と。
この気づきは、大きかった。
過去の自分のやり方だけに頼ってしまうと、相手の成長の可能性を狭めてしまう。
それがどれだけ危ういことかを、僕は彼との関わりから教わったんです。
実は一番学んでいたのは、自分だった
彼と一緒に過ごす中で、僕自身もたくさんの学びがありました。
・何を“やりがい”と感じるか
・どうやって情報を集めているか
・どうすればやる気スイッチが入るのか
・コミュニケーションの取り方の違い
最初は「全然わからん!」と思う場面も多かったです(笑)
でも、そこにこそ自分が成長するためのヒントがあると気づいてからは、意識が変わりました。
彼を通して見えてきたのは、「教える」というより「共に育つ」関係でした。
教育は、理解し合うためのプロセス
教育って、“育てる”とか“導く”という言葉で語られがちですが、
実際のところ、それは「攻略」ではなく「理解」なんだと思います。
彼はどんな考え方をしているのか?
どこでつまずいていて、何に価値を感じているのか?
どうすればもっとやる気になれるのか?
こうしたことを知ろうとするプロセスが、僕にとってもかけがえのない経験になりました。
【まとめ】教えることは、自己成長のチャンス
教育の現場にいるとき、僕は「育てている」のではなく、
「自分自身が育てられている」という感覚を強く持ちます。
型を押しつけるのではなく、相手の個性を受け止める柔軟さ。
世代の違いに驚きながらも、そこで発見できる“新しい視点”。
それこそが、これからの美容業界で必要とされる“教育のかたち”なんじゃないかと思うんです。
Root4Beautyの中でも、教育に関する話題がよく出ます。
それだけ“人を育てること”が、現場にとっても日々の悩みであり、喜びでもあるということ。
「教えるって、実は自分を育てることだった。」
そんな感覚を、もっと多くの美容師さんと共有していけたらうれしいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
またRoot4Beautyのブログでお会いしましょう。
