2025.05.20理美容

「頼る」って、信頼?それとも“都合”?——関係性の温度を見つめてみる

こんにちは。

今日は少し、仕事や人間関係において誰もが経験するテーマ、「頼るということ」について考えてみたいと思います。

というのも、最近ふと耳にしたひと言が、頭から離れなかったんですよね。

「頼りたいから頼むのか? 都合よく動いてくれるから頼むのか?」

……なかなか刺さりませんか?

僕もこれまでに、スタッフや仲間から頼られることもありましたし、逆に自分から誰かに助けを求める場面もたくさんありました。でも、この一言に出会ってから、「頼るって、そもそもどういう行為なんだろう?」って、あらためて自分の中で深掘りしてみたんです。


頼る=信頼?必ずしもそうとは限らない

たとえば、ある仕事をスタッフにお願いするとき。

「これ、お願いしていいかな?」

こうやって声をかけるときの自分の気持ちって、ちゃんと“信頼して任せている”つもりでも、よくよく振り返ってみると、

・断らなそうだから
・すぐ動いてくれそうだから
・ラクだから頼んだだけかも…

そんな“都合”の気持ちが混ざっていたこと、正直なところ僕にもあります。

そして不思議なもので、頼まれた側って、その“温度”をけっこう敏感に感じ取っているんですよね。

「この人、自分をちゃんと信じて任せてくれてるな」と思えるときは、不思議と気持ちも入る。

むしろ、こちらから何かプラスして返したくなる。

・期待以上のものを返したい
・ちょっとでも相手の力になりたい

そんなふうに、仕事って“単なる作業”じゃなくて“信頼のキャッチボール”になると思うんです。


「都合のいい人」になっていないか、自分に問いかけてみる

逆に、頼られてるようで、ただ都合よく扱われてるだけ、ということもありますよね。

・なんでも引き受けるから
・文句を言わないから
・便利だから

これ、ついついやっちゃいがちですけど、「頼られている風」の中に、“リスペクト”がなかったら、それはただの「都合のいい人」扱いです。

どこかで心がすり減ってしまうのは、きっとこういう“見えない関係性の歪み”があるからだと思うんです。


美容師は「信頼されて頼られる」仕事であるべき

僕たち美容師の仕事も、まさに「頼られる職業」だと思っています。

でも、その“頼られ方”って、実はとても繊細。

たとえば、

・予約が取れるから
・無難な仕上がりになるから

そういう理由で選ばれていたとしたら、ちょっと寂しいですよね。

本当は、

・この人にしか任せたくない
・この人と話すと元気になれる

そんなふうに「人としての信頼」から頼ってもらえる美容師でいたい。

そして、Root4Beautyで関わっている美容師さんたちにも、そう思って選ばれる存在になってほしいと心から思っています。


頼ることに、“リスペクト”を添えていこう

頼るという行為の中に、敬意や信頼があるかどうか。

そこがすべてなんだと思います。

・ただ“やってくれるから”頼む
・“この人と一緒にやりたいから”お願いする

たったこの違いだけで、その後の関係性って、すごく変わっていく。

仲間との関係も、お客様との関係も。
頼り頼られの関係には、必ず“人間性”がにじみ出ます。


最後に|あなたが「頼りたい」と思うのは、どんな人ですか?

この記事を読んでくださっているあなたにも、きっとこれまでに、

・この人にはお願いしたいな
・この人に頼まれると頑張りたくなる

そんな誰かがいたはずです。

そのとき、何を感じたのか。
どんな関係性の中で、どんな温度があったのか。

少しだけ、振り返ってみてください。

そして次に誰かを頼るとき、頼られたとき、
そこに“リスペクト”があるかどうかを、ほんの一瞬だけ意識してみてください。

そういう積み重ねが、信頼を育て、関係性を強くしていくんだと思います。


読んでいただき、ありがとうございました。


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