2025.07.05理美容

「アシスタントの仕事が犬の散歩!?」──昔の美容室あるあるから見える、働き方のアップデート

「今では信じられない話だけど、昔はアシスタントが犬の散歩してたんだよね。」

美容師歴35年を超える先輩から聞いた、そんなエピソード。
最初は冗談かと思いましたが、当時はそれが“当たり前”だったそうです。

美容室という職場は、この数十年で本当に大きく変わってきました。
でも、今振り返るからこそ見えてくる「働き方」や「職場の文化」。
今日はそんなテーマを、Root4Beautyらしく、リアルな視点で掘り下げてみたいと思います。


「夕方になると、オーナーの犬の散歩へ」──それも“仕事”だった時代

ある先輩のアシスタント時代の話です。
夕方のある時間になると、オーナーからこんなひと言が飛んできたそうです。

「ごめん、ちょっとウチの犬、散歩行ってくれる?」

もちろんその間、サロンは営業中。
他のスタッフが忙しく働いている中、犬のリードを握って街を歩く──
今なら考えられない光景ですが、当時はそれが普通でした。

その先輩は「正直、散歩で外に出られてちょっと気が楽だった(笑)」と笑っていましたが、
これは笑い話で済ませるには、少し奥深い問題を含んでいるように感じます。


なぜそんなことが“成立”していたのか?

昔の美容室では、

・アシスタントは雑用も含めて“何でもやる人”
・オーナーや先輩の指示が絶対
・仕事の境界線が曖昧

といった文化が当たり前のように存在していました。

上下関係は強く、誰かに違和感を伝える空気もなかった。
それが「常識」だったのです。

もちろん、それがすべて悪いわけではありません。
礼儀や気配り、観察力といった“仕事に必要な力”は、当時の環境の中でも確かに育まれていたはずです。

でも、「なんでそれをやるのか?」という目的のなさ、
そして“疑問を持ってはいけない空気”があったことも、事実として振り返るべきかもしれません。


美容業界の“常識”は、もう変わってきている

今、美容業界では少しずつですが、

・スタッフの役割の明確化
・無理のない労働環境の整備
・人としての尊重や対話の文化

といった変化が確実に起きています。

「なんでも屋のアシスタント」ではなく、
「明確な目的と成長支援のある教育体制」へ。

「オーナーの言うことは絶対」ではなく、
「チームで目的を共有しながら働く」スタイルへ。

ただし、表面だけを整えても、根底にある価値観が変わらなければ、本当の意味での“働きやすさ”は実現しません。


Root4Beautyが大切にしているのは、“気づき”の共有

こういった昔話を共有することには、ちゃんと意味があります。

「それ、うちも昔あったな」
「いやいや、今でも似たようなことあるよ」
「うちのサロンはこうやって変わってきたよ」

そんなリアルな声が集まることで、自分の職場を客観的に見直せたり、
別のサロンの取り組みにヒントをもらえたりする。

Root4Beautyは、そういう気づきが“自然に”広がる場所でありたいと思っています。


【まとめ】“犬の散歩”は笑い話。でも、働き方の本質に目を向けたい

犬の散歩を仕事にしていた時代から、美容業界は確かに変わってきました。
でも、今もどこかに「疑問を持ちづらい文化」「声を上げにくい空気」が残っているなら、
それはこれからの僕たちが変えていくべきことです。

・この仕事は何のためにやっているのか?
・スタッフの役割や期待値は明確か?
・一人ひとりが尊重されているか?

そんな問いを持ちながら、働き方をアップデートしていきませんか?

Root4Beautyには、全国の美容師が集まり、リアルな経験やアイデアを語り合っています。
「昔こんなことがあった」「今こうやって変えている」──そんな声を、ぜひあなたからも聞かせてください。


あなたの現場では、“昔ながらの働き方”が残っていませんか?
まずは気づくことから。Root4Beautyで、一緒に考えていきましょう。


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