2024.12.18理美容

美容師が転職を考えるときに大切な「お客様を連れて行く」という考え方

美容師のキャリアの中で、「転職」を検討する時期が訪れることは珍しくありません。
その際によく耳にするのが、「お客様を次のサロンに連れて行く」という言葉です。
しかし、この考え方については、改めて見直すべき部分があると考えています。

今回は、美容師が転職を考える際、「お客様を連れて行く」という言葉の真意と、プロフェッショナルとしての正しい姿勢についてお話ししたいと思います。


「お客様を連れて行く」という表現の問題点

美容業界では、新しいサロンに移る際に「お客様を連れて行く」という言葉がよく使われます。
一見、これには特に問題がないように思えます。しかし、よく考えると、この表現は少し違和感を覚えるものです。

美容師にとって、お客様が自分を信頼して次のサロンでも指名してくださることはとてもありがたいことです。
しかし、「お客様を連れて行く」という表現は、あたかも美容師が顧客を所有しているようなニュアンスを含んでしまいがちです。
本来、美容室や美容師を選ぶのはお客様自身の自由であるべきです。
このような言葉を使うことで、お客様の自由な選択を軽視しているように映ってしまう可能性があります。


美容師としての正しい転職の姿勢

転職を考える際に大切なのは、「お客様の選択を尊重する姿勢」を持つことです。
お客様が美容師を選ぶ理由はさまざまです。

  • 技術や提案力に対する信頼
  • 美容室の立地や料金などの利便性
  • サロンの雰囲気やスタッフ全体の対応

こうしたさまざまな要因の中で、お客様自身が判断してサロンや美容師を選んでいます。
転職先にお客様が来てくれる場合、それはあくまでお客様自身の意思であり、美容師が誘導するものではありません。

また、在職中に次のサロンへの来店を促すような行動は、現在のサロンに対して不誠実な印象を与えかねません。
どんな理由であれ、現在勤めているサロンが今の自分を支えてくれた場所であることを忘れず、感謝を持って円満に退職することが、美容師としての信頼を守るためにも大切です。


「選ばれる美容師」でいることを目指す

転職の際、「お客様を連れて行く」という発想ではなく、お客様に「選ばれる美容師」であることを意識しましょう。
新しいサロンでも変わらずお客様から信頼されるように、日々の施術や接客に磨きをかけ続けることが大切です。

たとえば、新しいサロンに移った後でも、以前のお客様が「またお願いしたい」と思ってくださる場合、それはこれまで築いてきた信頼の結果です。
一方、転職後にお客様が一度離れたとしても、次のサロンでの努力が評価されれば、再び指名していただける可能性も十分にあります。

美容師として重要なのは、転職後も一貫して高いクオリティのサービスを提供し続けること。これが、長期的に信頼を築き上げていく秘訣です。


転職を成功させるための3つのポイント

  1. お客様の選択を尊重する
    転職先についてお客様に伝える際も、誘導ではなく、自然に選択できるような環境を整えることが大切です。
  2. 感謝の気持ちを忘れない
    現在のサロンで得た経験や人間関係が次のキャリアにつながっていることに感謝し、円満に退職しましょう。
  3. 新たな挑戦の準備をする
    転職は新しい成長のチャンスです。次の環境でさらにレベルアップし、お客様にとって「また会いたい」と思われる美容師を目指してください。

最後に

美容師の転職は、新しい自分を築くための大切なステップです。
「お客様を連れて行く」という考え方ではなく、「お客様に選ばれる美容師」であることを目指し、転職先でも信頼される存在であり続けることが大切です。

新しい環境でのスタートには不安もありますが、それ以上に多くのチャンスが広がっています。
これまでの経験を活かしながら、お客様にとって最良のサービスを提供できる美容師を目指していきましょう。

Root4Beautyでは、こうした美容師のキャリアやお客様との関係づくりについての情報や交流を提供しています。
ぜひ、コミュニティを活用して、より良いキャリア形成にお役立てください!


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