2025.05.04理美容
モチベーションが上がらない日は「甘え」なのか?美容師として考えたい“仕事の姿勢”

美容師という仕事をしていると、たびたび耳にする言葉があります。
「今日はなんか気分が乗らなくて…」
「モチベーションが上がらないんですよね…」
誰にでもある感情の波。
体調のブレや天気、プライベートの出来事など、日々のコンディションに影響する要因はたくさんあります。
僕自身、毎日ずっとやる気に満ちているかと言えば、もちろんそんなわけはありません。
でも、そんな中でいつも思うのは――
「モチベーションが上がらない」を理由に、自分のパフォーマンスを下げていいのか?ということです。
美容師は“感情”で動いてはいけないのか?
僕たちは、人と関わる仕事をしています。
目の前にいるお客様は、限られた時間とお金を使って、わざわざこのサロンに足を運んでくれています。
そんな中で、「今日はやる気が出ないから適当で…」なんて空気を出してしまったら?
お客様の心は一瞬で離れてしまうかもしれません。
信頼を得るには時間がかかるけれど、失うのは一瞬です。
だからこそ、技術だけでなく、“プロとしての姿勢”が求められる。
美容師にとっての仕事とは「気分でやるもの」ではなく、「姿勢で見せるもの」だと僕は思っています。
思い出す、あのスタッフのひと言
以前、あるスタッフが口にした言葉が今でも記憶に残っています。
「彼氏と連絡取れなくて、今日ちょっとやる気出なくて…」
言いたいことはわかる。恋愛だって大切だし、心の揺れも人間らしさのひとつ。
でも、それが仕事にそのまま影響してしまうのは、やっぱり“プロ”とは言えないと思ったんです。
大切なのは、気分に振り回されないこと。
モチベーションが上がらない日でも、「やるべきこと」を淡々と積み重ねられる人でありたい。
それが、長く愛される美容師であり続けるための土台になるのだと思います。
「やる気」ではなく、「習慣」と「責任」で動く
モチベーションがあるときに頑張れるのは、ある意味で誰にでもできることです。
でも、本当に信頼されるのは、「気分が乗らない日」にもきちんと仕事をしている人。
・掃除をていねいにする
・使った道具をきちんと整える
・お客様に目を見て笑顔で挨拶する
・後輩に一声かける
こういった“当たり前”の積み重ねこそが、自分自身の価値をつくっていく。
そしてこれって、モチベーションの話に限らず、職場の空気にも通じていると感じています。
「相手が機嫌悪い」と言う前に、自分はどうだったか?
たとえば朝、「◯◯さん、今日なんか機嫌悪そうだな」と感じる日があるかもしれません。
でも、そんなときに限って、自分の方がろくに挨拶してなかったり、小声でぼそっと言って終わっていたりしませんか?
美容室は、人と人が空間を共有する場所です。
挨拶ひとつでその日の空気が変わることもあります。
・自分から先に、しっかり挨拶をする
・相手の目を見て声をかける
・「おはよう」の言葉に、気持ちをのせる
そうした“発信する姿勢”が、サロン全体の雰囲気をつくっていく。
それは仕事への姿勢とも深くつながっていると感じています。
「ちゃんとやる」を、ちゃんとやる人に
どんなに調子が悪い日でも、目の前のお客様には関係ありません。
自分がその日できるベストを尽くすこと。
どんなコンディションでも一定のパフォーマンスを保つこと。
これこそが、プロとしての信頼を積み重ねる上で大事なことだと僕は思います。
感情の波はある。
でも、姿勢は自分で選べる。
その日どんな気分だったとしても、「自分のやるべきこと」をちゃんとやれる人が、結果として選ばれ続けていくのだと信じています。
最後に|あなたにとって「仕事の土台」ってなんですか?
モチベーションが上がらない日、誰にでもあると思います。
でも、そんなときこそ見える“その人らしさ”があります。
目の前のお客様に、どんな姿勢で向き合うのか。
チームの空気に、自分がどんな影響を与えているか。
そして、周りの反応を求める前に、自分はどれだけ発信できているか。
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