2025.11.12理美容
「ちゃんと聞いてるよ」が生む信頼──リスペクトから始まる美容師の会話力
こんにちは、Root4Beautyの平井浩介です。
先日、あるお客様との会話中に、ふとこんなことを思ったんです。
「やっぱり、心地いい会話って“お互いのリスペクト”があるから生まれるよな」って。
美容師という仕事は、日々たくさんの人と話す仕事です。
でも、どれだけ話していても「いい時間だったな」と思える会話って、意外と少ないものかもしれません。
今回は、そんな“会話の質”について、Root4Beautyらしく「学びのきっかけ」として掘り下げてみたいと思います。
会話のはじまりは「聞こうとする姿勢」から
お客様との会話って、何を話すかよりも“どんな空気感で話すか”の方が大切な気がしています。
たとえば—
- 話す前から、「ちゃんと聞いてくれそうな人だな」と感じる。
- 自分の話を遮らず、最後まで受け止めてくれる。
そんな空気があると、こちらも自然と安心して話せるし、言葉も素直に出てくるんですよね。
逆に、たとえ口数は多くても「なんとなく通じ合ってないな」と感じると、どんな話題も浅く終わってしまう。
「ちゃんと聞いてるよ」って、声に出さなくても伝わるものなんです。
雑談に“深さ”が生まれる瞬間
サロンの会話は、いわゆる“雑談”が中心になりがちです。
でも、ただの雑談が「意味のある時間」に変わる瞬間って、ありませんか?
それはきっと、話している相手が「この話を受け止めようとしてくれてる」と感じたとき。
たとえ内容が日常のささいなことであっても、
- ちゃんとリアクションを返してくれる。
- 話の流れを覚えていて、次回来店時にまた触れてくれる。
- 自分の価値観を否定せずに、まっすぐ受け止めてくれる。
そんな“人としての向き合い方”が、信頼や安心を育ててくれるんですよね。
技術も接客も「土台」は“人と人”
僕たち美容師は、つい「技術を磨くこと」や「サービスの質を上げること」に意識が向きがちです。
もちろん、それらはとても大切。
でも、技術や接客を活かす土台には、必ず「人としての向き合い方」があると思うんです。
相手の言葉にちゃんと耳を傾ける。
相手の気持ちに少しでも近づこうとする。
そして、その人をリスペクトする。
この姿勢があるだけで、言葉の選び方、リアクションの仕方、提案の伝わり方まで、ぜんぶが変わってきます。
「慣れ」が邪魔をする瞬間もあるけれど
長くサロンワークをしていると、どうしても“慣れ”が出てきてしまう瞬間ってありますよね。
特に、毎日のように接客をしていると、
- 同じような会話が繰り返されたり、
- お客様との距離感をつかみきれなかったり、
- ルーティン化してしまった対応があったり。
そんなときこそ、一歩立ち止まって、
「自分は、ちゃんとこの人と向き合っていたかな?」
と、見直してみることが大切だと思っています。
会話って、小さなことの積み重ねです。
でも、そのひとつひとつに“リスペクト”の気持ちが宿っていると、お客様との関係性は着実に深まっていきます。
最後に──「聞く力」は、信頼を築く技術
美容師にとっての“技術”は、カットやカラーだけじゃありません。
相手の話を聞き、気持ちに寄り添うことも、大切な技術のひとつ。
Root4Beautyでは、そんな“技術以外の学び”も大切にしていきたいと考えています。
会話に違和感を感じたときは、相手のせいにするのではなく、
「自分がリスペクトを忘れていなかったか?」と振り返ってみること。
それが、もっと心地よい接客につながっていくと思っています。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
