2025.10.08理美容
技術だけじゃない。接客の“所作”に意識を向けたい理由

こんにちは、Root4Beauty編集部です。
美容師という仕事において、「技術力を磨くこと」はもちろんとても大切なことです。
しかし、それと同じくらい大切なのが「所作(しょさ)」です。
つまり、施術の合間の動き方や声のかけ方、ちょっとした間の振る舞い。お客様が無意識に見ている“ふとした瞬間”の接客です。
今回は、そんな「目に見えづらいけれど確実に伝わる」美容師の所作について、改めて考えてみたいと思います。
“気づかれない所作”が信頼をつくる
施術中、ハサミを置くときに音を立てない。
タオルをかける時に、お客様の耳や顔に触れないようにそっと気を配る。
カウンセリング中は、相手の目線に合わせて少ししゃがむ――。
こうした“さりげない動作”に、お客様は安心感や信頼感を抱いてくれます。
僕自身も過去に、常連のお客様から「ここに来ると、落ち着くんですよね」と言われたことがありました。
技術的なことやスタイルの話ではなく、ふとした空気感に対する評価でした。
理由を聞いてみると、「動きが丁寧で優しいから、気を使わずにリラックスできる」とのこと。
これをきっかけに、自分の所作にもっと意識を向けるようになりました。
所作には“意図”がある
ただ動きが丁寧なだけではなく、「なぜそう動くのか」「どうしてこの声のかけ方をするのか」といった“意図”を持つことが、所作の質をさらに高めます。
例えば――
- 目線の高さを合わせるのは、お客様との心理的な距離を近づけたいから。
- 待ち時間に声をかけるのは、“置いてきぼり”にしないという安心感を届けたいから。
- クロスをかける時に一言声をかけるのは、不意打ちを避けるため。
こうした意図をもって行動すると、同じ動作でも伝わり方が変わります。
お客様は言葉にはしませんが、そういった“想いのある動作”を敏感に受け取ってくれている気がします。
技術だけではない、“また来たい”の理由
SNSで映えるスタイルや最新のトレンドを追うことも大切です。
でも、お客様が「またこの人にお願いしたい」と思う理由は、技術やデザインだけではありません。
“自分のことをちゃんと見てくれている”という信頼感。
“安心してお任せできる”という居心地の良さ。
そうした感覚は、まさに日々の所作から生まれるものだと実感しています。
Root4Beautyが大切にしていること
私たちRoot4Beautyは、美容師同士の情報共有の場として、技術や集客のことだけでなく、こうした「所作」や「接客の細やかさ」についても発信していきたいと考えています。
誰かの所作が、他の美容師さんの気づきになる。
その積み重ねが、美容室という空間をより良くし、お客様にとっても働く人にとっても居心地の良い場所になっていく。
そんな循環が生まれる場を、Root4Beautyを通じてつくっていきたいと思っています。
最後に
所作は、意識しないと気づかないし、意識すれば磨かれていくもの。
ぜひ、あなた自身の“当たり前の動作”を見つめ直してみてください。
そこに、あなたらしさや接客の魅力が隠れているかもしれません。
いつも読んでいただきありがとうございます。
ぜひコメント欄で、あなたが普段から意識している“所作”や“接客の工夫”をシェアしてください。
Root4Beautyは、現場で働く美容師さん一人ひとりの声から成り立っています。
一緒にこの業界をもっと素敵にしていきましょう。
共に、より丁寧な接客を育てていきましょう。
