2025.02.21理美容
失客の原因を深掘りし、再来店率向上を目指す

美容室経営や日々のサロンワークにおいて、再来店率やリピート率は重要な指標の一つです。
お客様がまた来店してくださるかどうか。
それは、私たちの技術や接客、そしてサロン環境そのものの評価を反映しています。
特に近年では、お客様のカルテや来店データをデジタルで管理することが一般的になり、再来店率を分析することが簡単になっています。
しかし、そのデータをどう活用し、改善に繋げているかという点については、美容師やサロンごとにばらつきがあるのではないでしょうか?
今回は、失客の原因を深掘りし、それを改善するために必要なアプローチについて考えていきます。
再来店率100%は理想、でも難しい理由
再来店率が100%になれば、それ以上の理想はありません。
しかし、現実には100%を達成するのは非常に難しいことです。
その理由として、私たち美容師やサロン側ではどうにもできない要因も多く含まれるからです。
たとえば:
- 引っ越しや転勤など地理的な問題
- ライフステージの変化(育児、仕事の都合など)
- お客様の経済的な事情や健康状態
さらに、競合サロンへの興味や他の美容師に試してみたいという動機も挙げられます。
こうした理由をなくすことは難しいですが、だからといって「100%は無理だから仕方ない」と割り切るのではなく、「こちら側に原因がある失客」を防ぐ努力を続けることが重要です。
失客の原因を深掘りする
お客様が再来店しなかった理由を曖昧にしてはいけません。
「初回割引目的」「モデルサイト経由での一見さん」という理由にしてしまうのは簡単ですが、それだけでは問題の本質にたどり着けません。
よくある失客の原因
- 技術や仕上がりへの不満
- カットやカラーがイメージと違った、スタイリングしづらいなど。
- 接客やコミュニケーションの問題
- 会話が弾まなかった、無愛想だった、逆に話しすぎた。
- 料金に対する不満
- 初回割引と通常料金の差が大きすぎた。
- サロン環境や予約システムの問題
- 清潔感の不足、騒がしい環境、予約が取りづらい。
- 競合サロンへの興味
- 他のサロンを試してみたい、新しくできた美容室に行ってみたいなど。
これらの原因を深掘りすることで、自分やサロンの改善点が見えてくるはずです。
直接的なフィードバックのハードルと価値
失客理由を突き止める最も有効な方法の一つが、「お客様から直接的なフィードバックを得ること」です。
しかし、これには高いハードルがあります。
- 負担を感じさせない配慮が必要
- 本音を引き出すための信頼関係が求められる
- フィードバックをどう受け止めるか、美容師側の姿勢が試される
こうした難しさがあるため、実際に取り組めているサロンは少ないかもしれません。
それでも、直接的なフィードバックを得ることができれば、失客の原因を特定し、改善に繋げるための有力な情報源となります。
失客を防ぐための具体策
失客を防ぎ、再来店率を向上させるためには、次のような取り組みが効果的です。
1. カルテの活用
お客様の施術内容、会話、薬剤使用など、細かな情報を記録し、それを見直す習慣を持ちましょう。
2. 丁寧なカウンセリング
施術前のカウンセリングでお客様の要望を深くヒアリングすることは、信頼関係を築く第一歩です。
3. アフターフォローの徹底
施術後に「その後のスタイルはいかがですか?」と簡単なメッセージを送るだけでも、お客様に気にかけてもらえているという安心感を与えられます。
4. 定期的なアンケートの実施
匿名で答えられるオンラインアンケートを用意し、「再来店しなかった理由」を尋ねるのも有効です。
5. サロン環境の改善
清潔感や予約システムの見直しを定期的に行い、環境面での不満を減らしましょう。
失客は「成長のチャンス」
失客を「ただの数字の減少」として捉えるのではなく、それを美容師やサロンとして成長するためのきっかけにすることが大切です。
お客様一人ひとりのカルテやデータを見直し、直接的なフィードバックを得る努力を怠らないことで、サービスの質を向上させることができます。
失客を防ぐための取り組みは、結果的にリピート率の向上だけでなく、美容師としての信頼を築き、業界全体の価値を高めることに繋がるはずです。
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今回の内容が、失客について考えるきっかけとなれば幸いです。
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