2024.11.23理美容

外見ケアの新たな可能性「医療美容師」の取り組みから学ぶこと

美容師として日々のサロンワークに取り組んでいると、「美容」という仕事が外見だけでなく心にも大きな影響を与えるものだと実感する場面が多々あります。
先日、そんな思いをさらに深める記事を読みました。
テーマは「病気や治療による脱毛など、外見の変化に伴う苦痛を軽減する医療美容師の活動」。
美容の力が人々の生活や気持ちにどう影響を与えるかについて深く考えさせられる内容でした。

https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20241120-OYO1T50055


病気や治療による外見変化へのサポート「アピアランスケア」

記事では、「アピアランスケア」と呼ばれる取り組みが紹介されていました。
病気や治療で髪が抜けてしまう、眉毛が薄くなってしまうといった外見の変化に悩む方々を、美容師が支えるというものです。
具体的には、医療用ウィッグのカットやスタイリング、メイクのサポートを通じて、患者さんが「自分らしい姿」を取り戻し、前向きな気持ちを持てるようにする活動が行われています。

特に印象的だったのは、神戸市で「医療美容認定サロン」を営む美容師の方のエピソードです。
抗がん剤治療による脱毛に悩む患者さんに対して、「自然に見えるウィッグ」を提供するため、産毛や生え際を丁寧にカットすることで、患者さんの笑顔を引き出しているという話がありました。
患者さんが「鏡を見て、元気な私が戻ってきたと感じた」と涙したエピソードには、思わず胸が熱くなりました。

こうした取り組みは、美容師だからこそ提供できるサポートの一例だと感じます。そして、美容師という仕事の持つ力を改めて考えさせられました。


美容師が「外見ケア」を通じてできること

この記事を読みながら考えたのは、美容師として私たちが「外見ケア」を通じてどのような価値を提供できるかということです。
もちろん、医療美容師のような専門的な活動にすぐに取り組むのは難しいかもしれません。
しかし、日々のサロンワークでも「お客様の気持ちに寄り添う」姿勢を持つことで、同じように心に響くケアを提供することは可能です。

たとえば、普段の施術でも「お客様の本当の悩みや希望は何か」を丁寧に伺い、それに応える形でサービスを提供すること。
髪型を整えるだけでなく、お客様が自信を持って生活を送れるようサポートするという視点が大切だと思います。
美容室で過ごす時間がただの「髪を切る場所」ではなく、「気持ちを整える場所」にもなれば、お客様との関係性もより深まるでしょう。

また、もしお客様の中に医療用ウィッグが必要な方がいらっしゃる場合、正しい選び方や情報提供を行うのも美容師としての役割の一つです。
ウィッグの種類や使用方法、試着の重要性など、専門的なアドバイスができれば、さらに信頼していただけるのではないでしょうか。


外見を整えることは心のケアにつながる

記事の中で特に心に残ったのは、「外見を整えることが心のケアにつながる」という視点です。
髪や眉、肌など外見が整うことで、患者さん自身が「元気になれた」と感じる。これは美容師の仕事にとって非常に重要なヒントだと思います。

たとえば、私自身もこれまでのサロンワークで「新しいヘアスタイルにしたら気持ちが明るくなりました」「自分に自信が持てました」と言っていただくことが多くあります。
そうした声をいただけるたびに、美容師としてのやりがいを感じますし、同時に「もっとお客様の心に寄り添う施術をしていきたい」という思いが強くなります。


医療美容師の活動から学ぶこと

医療美容師の活動は、私たちが日常のサロンワークに取り入れるべき多くのヒントを与えてくれます。特に「お客様一人ひとりの状況に合わせたケア」を大切にする姿勢は、どの美容師にも共通する課題ではないでしょうか。

たとえば、治療による外見の変化に対して医療用ウィッグを提供するだけでなく、それを自然に見せるためのカットやスタイリングを工夫する。
その人にとって最善の方法を考える。こうした一つひとつの積み重ねが、最終的には「美容師としての信頼」につながるのだと思います。

私たちが日々の仕事で心がけるべきなのは、お客様に対して「その人らしさ」を引き出すお手伝いをすること。
そうすることで、美容師とお客様の間に信頼の絆が生まれ、長くお付き合いできる関係性が築かれていくのではないでしょうか。


美容師として未来に向けて

この記事を通じて、美容師という仕事が持つ可能性を改めて考えました。
技術や知識を高めるだけでなく、お客様に寄り添い、気持ちに応えるサービスを提供することの大切さを実感しました。
私たち美容師には「人を元気づける力」があります。
それを最大限に活かし、多くのお客様に笑顔を届けていきたいと思います。

医療美容師のような特化した取り組みではなくても、日々のサロンワークの中でできることはたくさんあります。
お客様一人ひとりにとって最善のケアを提供し、信頼を築いていける美容師を目指していきたいと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
Root4Beautyを通じて、こうした考えを共有できる仲間とつながれるのを楽しみにしています。


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