2024.11.03理美容

クリエイティブと社会性の両立

以前、ある美容学校で行われた会社説明会にサロンスタッフとして参加する機会がありました。
参加者である美容学生たちは、全員リクルートスーツを着ており、非常にきちんとした印象を受けました。
もちろん、学校側の指示もあるかもしれませんが、その場にふさわしい姿勢で臨むことに感心しました。

一方、美容師側のスタッフを見ると、カジュアルな服装で来ている方が多かったのが目に留まりました。
おそらく、サロンワークの合間に駆けつけたのでしょう。
ただ、特に目を引いたのは、ある女性スタッフがショートパンツに生足サンダルというスタイルで説明会に参加していたことです。(さらに足を組んで説明をしている姿も印象的でした。)

もちろん、美容師という職業にはクリエイティブさや個性が求められますが、私個人としては、就職活動中の学生たちの前でこのようなカジュアルすぎる服装は、「社会性」という点で少し疑問を感じました。

美容師という職業は、個性を大切にし、ファッションを通じて自分を表現することが求められます。サロンワーク中の服装の自由度も高く、個々のセンスを尊重する風潮があるのは確かです。

しかし、特に就職活動中の学生が集まる説明会のような公の場では、TPO(Time, Place, Occasion)に合った服装や振る舞いが求められるのではないでしょうか。
美容師として技術やセンスを発揮することが重要である一方で、社会的な立ち振る舞いもプロフェッショナルとしての責任の一環だと思います。

若い学生たちにとって、説明会は美容師という仕事や業界について知る貴重な場です。
そうした場面での「社会性」を示すことで、美容師としての信頼や、業界に対する理解を深めてもらうきっかけにもなると考えています。

美容師にはもちろん、個性やファッションセンスが不可欠です。
しかし、それ以上に重要なのは、他者との信頼関係を築き、プロフェッショナルとして尊重される存在になることではないでしょうか。
社会性とクリエイティブさを両立させることが、美容師としての成功への道だと信じています。


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